お店の看板にゃんこや、会社などで暮らすオフィスにゃんこなど、仕事をする飼い主さんと一緒に過ごす猫ちゃんがいます。今回は農園で活躍する猫ちゃんたちを紹介します。
福島県白河市にある北條農園は、100年以上続く果実農家。エコファーマーとして認定されていて、有機肥料を使い、農薬を極力使わず、除草も手で行っています。現在は梨、りんご、桃、ぶどう、キウイの6種類50品種以上を有機肥料低農薬で栽培するほか、特別栽培米も作っています。
一般的に果樹の経済寿命は20~30年と言われていますが、北條農園では農園とともに生まれ、生きている樹を大事にしています。効率だけを考えて果樹を切り捨てることはせず、現在も樹齢100年を超える梨やぶどうの樹を大切に残しています。
この農園を営む北條家は大の猫好き。サバちゃんをはじめ、11匹の猫ちゃんと暮らしています。たくさんいる猫ちゃんたちの中でも、飼い主さんの後を追って畑についてきてくれるのは甘えたがりなコ、愛情深いコだそう。収穫した果物を入れる容器の中に入ってしまったりして、猫ちゃんたちは作業のお邪魔になることもありますが、「そんな猫たちの姿に癒やされている」そうです。
北條農園では丹精込めて育てたおいしい果実を使い、ケーキやジュースなども作っています。
日本では珍しいりんごの品種・グラニースミスを使用した「幸福の黒猫ケーキ」は、グラニースミスの酸味と上質なバターの風味が調和した豊かなおいしさ。
りんごジュースは「ふじ」「ジョナ」「ジョナゴールド」「グラニースミス」の4種類があります。使用しているりんごによって甘みや酸味のバランスが異なり、飲み比べると4つの味の違いがわかります。
神奈川・湯河原町で柑橘類と野菜を栽培するスズキねこ農園。名前の通り、猫ちゃんとともに自然と人間にやさしい作物作りを行っています。
猫ちゃんは農園を営む鈴木さんが保護した保護猫たち。スズキねこ農園のSNSに登場したりして、宣伝のお手伝いをしています。
スズキねこ農園は、先祖代々800年ほど湯河原町で農業を営んできた農家で、先代から農薬不使用の栽培を始め、肥料も有機素材を使って自分たちで手づくりしています。「自分たちが食べたい作物を作ることが、消費者の方に安心・安全でおいしい柑橘類や野菜を届けることになる」という思いのもと、農薬不使用や有機肥料にこだわり、工夫しながら栽培しています。
農園がある湯河原町は昼と夜の寒暖差が大きく、特に冬場は山からの寒風と昼の暖かい日差しによって、甘い柑橘類が収穫できるそう。
自然の恵みをたっぷりと受けたスズキねこ農園の柑橘類は「懐かしい味がする」と人気。糖度と酸味の自然のバランスを楽しめるように栽培しているそうです。
お米や野菜を中心に麦類や豆類を栽培するとともに、乳牛やにわとりを飼って酪農も行う婦木農場(兵庫県丹波市)。農場のwebサイトには、農場で暮らす猫ちゃんたちの写真も多く紹介されています。
先祖代々、丹波で農業を続けてきた婦木農場の歴史は古く、過去帳には1754年(宝暦四年)に10代前当主が逝去したという記載があるそう。江戸時代から明治・大正とずっと農家を営み、昭和12(1937)年からは酪農を開始。現在は農業と酪農を主軸にしています。
丹波の地域と文化、農村の良さを守り、活かしながら、「家族が畑で丸かじり出来るもの」という基準で農作物を作る婦木農場。現在「今、農村はおもしろい!」のキャッチフレーズのもと、さまざまなことに取り組んでいます。
にわとりの平飼い鶏舎を増築して卵の生産量を増やし、酪農では乳質に優れたジャージー牛を極力自家製飼料で飼育してチーズ生産も開始しています。
また、農家体感施設「まる」もオープン。農場で育てた農作物を使った手作り料理バイキングや農業体験などができるそうです。
にゃねっとダイアリーにも畑で遊んだり、田んぼ道を散歩したりしている猫ちゃんの写真が投稿されています。